去年から私が町内会班長となりまして、主な役割としては回覧板をまわすことでした。
新年度となり班長最後の仕事は、今年度の総会の出欠とりまとめでした。
ご近所さんに夕方突撃晩ご…!と言いたいところですが、
しゃもじではなく、ボールペンを持ってまわりました。
そして、最後のお家におじゃましたときのこと。
奥からおばあちゃんが「今、ガス止めるからちょっとまってで〜」と聞こえてきました。
私は「ままざめしてるところ、すいません」と言うと、
おばあちゃんは嬉しそうに「あなたどこの出身?本荘だが?」と言いながら、
台所から歩いてきました。
「ままざめ」という言葉は秋田弁で「夕飯の支度」のことを言います。
おばあちゃんは本荘の出身で、言葉の響きから昔を思い出したようでした。
これだけの、会話だったんですが、場があたたかい雰囲気になりまして、
その後、おばあちゃんは自分の若い頃の話や、自分の父親の話などもしてくれました。
確か、おばあちゃんままざめ途中だったけどいいのかな?と気になりながらも、
おばあちゃんの、優しい笑顔に引き込まれ、ついつい話に聞き入ってしまいました。
最後は「一年間、ご苦労さん〜」と言われちょっとジーンときて、
でもまぁ、ただ回覧板まわしただけなんだよなと思いながらも、
やはり言われると嬉しいものです。
そんな会話に出会うと、やっぱり郷土の言葉はいいなと実感します。
いとも簡単に世代を超え、気持ちが近くなる不思議な言葉だなと。
しみじみと感じた夕方でした。
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